口裂け女の都市伝説はいきなり生まれるわけではない

平成初期に小学生の間で非常に恐れがられていた都市伝説がある。
口裂け女と言う、 男に遊ばれた女の怨念が、女自身を口が裂けた妖怪へと変えてしまう恐ろしい話だ。
口裂け女
口裂け女

もともと口裂け女を普通の女である。
しかしその普通の女を、妖怪口裂け女に変えてしまうのだから、相当な恨みではないだろうか?
都市伝説というのは割とその時の世情が現れるというものであり、口裂け女は、口が裂けた享禄な女で、裂けた口を隠すためマスクをして、ポマードが弱点である。
そして、子供たちを無差別に殺人するため、小学生にとって恐怖の対象であった。

口裂け女誕生の背景の考察

色々な説があるのだがその中でも面白いと思えるのが、口裂け女というのはガミガミと怒る母親がモチーフになっているということである。

これは当時、競争社会、詰め込み教育が1番盛んになっていた時期であり、子供達の成績に対して怒る母親が強くて口裂け女というのがイメージされたということがある。

整形手術に失敗したというバックボーンが口裂け女にはあるので、これも当時整形手術が流行し始めたので話題になってきたということから付けられた属性だと言われている。



とうとう口裂け女は放送禁止物体になってしまった

口裂け女が瞬く間に世間に広がったのは学校の怪談と言う、当時の小学生の心を打った名作が強い影響を及ぼしている。
何よりもその行動の残忍さ、そして小学生しか襲わないという鬼畜ぶりは、小学生を恐怖のどん底に陥れたに違いない。
小学生の間では口裂け女に対して、自分の身を守るための様々な方法が考案されていた。
例えば口裂け女に殺虫剤をふりかける、飴玉を渡す、男物の香水をつければ襲ってこないなどである。
そうやって小学生の間で話題の中心は、口裂け女一色であり、当時流行っていたオカルト番組でも大々的に放送された。

しかしその流れに一気に水を差すような集団が現れた。

それは、口唇口蓋裂症の障害者団体である。
口唇口蓋裂症とは、簡単に言えば唇が裂けて本当に口裂け女の様相になる障害のことである。
口唇口蓋裂症が原因で口裂け女と罵られた人も多くいるようだ。
しかも口裂け女の残忍な行いから、口唇口蓋裂症の患者がまるで悪いことをするような印象になり物議を醸したのである。
結局のところ、口唇口蓋裂症の障害者団体の圧力によって、テレビ業界は一切口裂け女の番組をやらなくなった
それから口裂け女という言葉さえも、今の小学生は一切聞かないようである。
というか、口裂け女という言葉自体を言うこと自体も放送禁止用語になってしまうポリコレの世界である。
そうやって口裂け女自体の存在が社会から抹消されたせいで、本当に口裂け女がこの世から消えてしまった。
それぐらい人間の想いというものは、この世に妖怪を顕現させてしまうほど恐ろしいものなのである。




    

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