「実話〜子供にしか見えないおじさんの正体〜」

小さなおじさんについての民間伝承

小さなおじさんについての民間伝承は、様々な地域や文化で伝承されていますが、一般的には以下のような特徴があります。

小さな体格で、かわいらしい姿をしていることが多く、しばしば人間の世界に姿を現すことがあるとされます。
彼らはしばしば森や山などの自然の中に住んでいるとされ、自然と深く結びついた生活をしていると考えられています。

彼らはしばしば、人間にとっては不思議な力を持っているとされており、例えば、治癒力や豊穣の象徴として崇められることがあります。
また、しばしば魔法の力を持っているとされ、悪戯をすることがある一方で、人間を助けることもあるとされています。

小さなおじさんについての民間伝承は、様々な形で語り継がれ、地域や文化によっては、異なる名前や特徴を持つこともあります。
しかし、共通しているのは、彼らが自然や人間と密接に関わっていること、そして、不思議な力を持つ存在であることです。

〜子供は大人に見えないものが見える?〜

猫や赤ん坊が何もない壁や空間を見ていたり、誰もいないのに誰かいるような振る舞いをする、という話を良く聞く。
純粋で感受性の高い彼らには、汚れてしまった我々大人とは違うものが見えるようなのだ。


これは、私の同僚Hさんが実際に体験した話である。

〜誰もいない空間に反応する息子〜

Hさんには3歳になる子供がいる。
その子供が自宅アパートの一室の壁を指して「小さなおじさんがいる」と不安そうな顔で言うというのだ。
小さなおじさん

Hさんは慌てた。
当然そこは壁で何もない。


(もしかして幽霊とか?小さい子供は大人に見えないものが見えるっていうし、やだここ事故物件だったの?どうしよう自分が怖がったら子供が怯える!)
「やだ、おじさんがいるの?困ったね、出て行ってください!消えろ消えろー!」
大きい声を出して、追い出す仕草をして、子供に「おじさん消えた?」と聞くと、子供はびっくりした顔のまま「うん消えた」と言ったそうだ。


私はこの話を聞いて幽霊って追い出せるんだ、母の力は凄いな、と妙な感心をしたのだが、この話は続きがある。



その後も度々、Hさんの子供は不安そうな顔で部屋の壁を見ていることがあり、Hさんが「小さなおじさんがいるの?」と聞くと、「ううん」と言うのだそうだ。
「多分、子供にはおじさんが見えているんですよ、でも言うと母親の私が怖がると思って言わないんだと思います」と言うHさん。
私は3歳児なのにお母さんに気を遣えるなんて、なんて素直ないい子なんだろう、とまた妙な感心をしたのだが、その後、話は急展開する。



〜小さなおじさんの正体〜

「わかったんですよ、小さなおじさんの正体」
そう言われた2ヶ月後、すっかり私はHさんの話なぞ忘れていた。

謎のおじさんが気になり、Hさんは大家さんや周囲に話を聞いて回っていたらしいのだ。
大家さんが言うには、過去にそこで誰か亡くなったとかは無いとの話だった。


アパートの建っている土地が墓地だったとか、そう言う事もないそうだ。
しかし、相変わらず子供はおじさんがいるような反応をするし、Hさんは引越しも考えて実家の母親に相談をしに行った。
母親に子供にしか見えないおじさんの話をすると、母親が「まさかお父さんじゃないよね」と言い出した。
Hさんははっとした。Hさんの父親は子供の頃行方不明になっているのだ。


顔も覚えていないHさんは、まさかと思いながら、母親から父親が写っている写真を借りて持ち帰った。


「この中におじさん、いる?」
Hさんが持ち帰った写真は、父親を含め数名の同じ年代の男の親族が写っているものだった。
それを子供に見せると、「うん」と言う。


「どのおじさん?」とHさんが聞くと、子供が指さしたのは、紛れもなくHさんの父親であった。



〜その後〜

父親が行方不明というのは初耳だし、幽霊になってるということは既に亡くなってる訳で、私はどんな反応していいのかわからなかった。
この現象は、恐怖体験というよりも、スピリチュアル体験に近いもので、結果的に幽霊による祟りなどの被害は無かった。


「えっと…良かったじゃん、謎の地縛霊とかじゃなくてお父さんが孫を見守ってくれてたって事だよね?」
と、私が言うと、とんでもない、というHさん。


「いやいや私、子供が写真指差した時ゾッとしたんですから!父親のことは記憶にないからなんとも思ってないですし、引っ越すことにしました」
私は、父親の霊はその部屋に憑いてるわけじゃないだろうし、孫の守護霊的なものになってるとしたら引越ししても無駄だと思ったのだが、何も言わなかった。


Hさんの家族がびっくりしないように、お父さんは見守ってあげて欲しいと思った。






    





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旧帝国軍人として戦死した祖先の怨念に苦しめられた一家の逸話
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