神秘主義

神秘主義とは?

神秘主義とは、個人的な直観や霊的体験、または超自然的な世界や不可知の真理への直接的な洞察を追求する哲学的・宗教的運動です。
神秘主義は、宗教、哲学、芸術、文学、音楽など、広範囲にわたる分野で見られます。

神秘主義はあくまでも学問ではありません。神秘主義は、個人的な精神的体験や霊的な観念に焦点を当てた、宗教や哲学的な立場の一つです。
神秘主義者は、神や宇宙の存在を直接的な体験によって知り、その体験を通じて人間の本質や人生の意味を理解しようとします。
神秘主義は、知識や思考のみで理解できないような霊的な領域に関するものであり、一般的な学問や科学的研究とは異なるものです。

神秘主義は、一般的に、物質的な世界を超えた精神的な次元に到達することを目指すことを特徴としています。
このため、神秘主義者は、日常的な意識や知覚を超越するために、瞑想、祈り、断食、霊的な実践などを用いることがあります。
神秘主義は、個人的な体験に重点を置くため、神秘主義的な経験は他者には説明しがたいとされています。

神秘主義は、宗教や哲学の様々な伝統に見られます。
キリスト教、イスラム教、ユダヤ教、ヒンドゥー教、仏教、タオイズム、シク教など、多くの宗教において、神秘主義的な体験が重要な役割を果たしています。
また、近代の哲学者や思想家たちも、神秘主義の考え方を取り入れています。

一方で、神秘主義には批判的な見方もあります。
神秘主義が目指すとされる真理や体験は、科学的な方法による検証ができず、また、神秘主義の経験を通して得られる「真理」が、個人的な信念に過ぎない可能性も指摘されています。

神秘主義的な考え方や実践が歴史上のさまざまな文化や宗教で見られます。
古代エジプトやギリシャ、インドのヴェーダ経典など、古代から神秘主義的な思考が存在していました。
また、キリスト教やイスラム教、ユダヤ教などの宗教でも神秘主義的な伝統があります。
具体的には、聖書の中にも神秘主義的な記述が見られ、中世のキリスト教では神秘主義的な修行が盛んに行われました。
近現代においても、神秘主義に関する書物や研究が多く出版されています。
しかし、神秘主義は学問として体系化されているわけではなく、実践的なものとされています。



現代における神秘主義

現代においても神秘主義は行われています。例えば、神秘主義的な思想を持つ人々は、宗教的な祈りや瞑想、ヨガ、タロットカードや占星術などの占い、自己啓発書の読書やセミナー、または幻覚剤を用いた神秘体験を追求するなど、様々な形で神秘主義的な実践を行っています。
また、近年では、西洋の神秘主義的な伝統を取り入れた魔術やオカルト的な思想が再評価され、注目を集めるようになっています。
ただし、神秘主義に対しては懐疑的な意見もあるため、一概に肯定的な評価ができるわけではありません。

ちなみに、宗教と神秘主義は密接に関連していますが、異なる概念です。

宗教は、信仰、儀式、倫理、行動規範、神話などの要素が組み合わさった体系的な思想や教義の集合体です。
宗教は、神や超自然的な存在への信仰や崇拝、社会や個人の価値観や道徳観の形成、共同体の結束など、さまざまな目的を持っています。
また、宗教は、組織的な形態をとり、聖職者や教師などの専門家によって指導されることもあります。

一方、神秘主義は、個人的な体験や直感、霊的な気づきや覚醒などを重視する、直感的なスピリチュアルな実践や哲学です。
神秘主義者は、通常、宗教の伝統的な教えや儀式に従うことはありますが、それよりも自己の内面に向き、個人的な実践や洞察に重きを置きます。
また、神秘主義者は、あらゆる信念や宗教的な背景を持った人々に開かれたものであり、あくまでも個人的なスピリチュアルな経験に焦点を当てたものです。

したがって、宗教はより組織的で社会的な性格を持ち、神秘主義はより個人的で内省的な性格を持つと言えます。
ただし、宗教にも神秘主義的な要素があり、神秘主義にも宗教的な要素が含まれる場合があります。



神秘主義に傾倒する支配者層

世界の支配者層には神秘主義に傾倒している人々もいるかもしれませんが、全員がそうとは限りません。
また、支配者層には宗教的な信仰を持つ人々もいると言えるでしょう。

ただし、歴史的に見て、支配者層には神秘主義に傾倒する人々も多く存在しました。
例えば、中世ヨーロッパにおいては、王侯貴族たちは神秘主義的な秘密結社に所属し、神秘主義的な儀式を行っていたとされています。
また、近代の西洋の支配者層にも、神秘主義に傾倒する人々が存在していました。
例えば、19世紀のフランスの貴族アレスティ・クレオフ・ド・トシュや、20世紀のイギリスの首相ウィンストン・チャーチルなどが、神秘主義的な経験をしていたとされています。

歴史を振り返ると神秘主義に傾倒した支配者は多く存在しました。
たとえば、古代エジプトのファラオたちは、自らを神の化身と考え、神秘主義的な信仰を持っていました。
また、中世ヨーロッパの王侯貴族たちや聖職者たちも、神秘主義的な秘密結社に属していたり、錬金術を研究していたりするなど、神秘主義に関心を持っていました。

現代でも、政治家やビジネスマン、セレブリティなどの中には、神秘主義的な信仰を持つ人たちがいます。

ただし、現代においても、支配者層の多くが神秘主義に傾倒しているかどうかは不明です。
一部の人々が神秘主義に興味を持ち、実践している可能性はありますが、全体としてはわかりません。

過去においては、王侯貴族たちは神秘主義的な秘密結社に参加することがありました。
これらの秘密結社は、特定の信仰や神秘主義的な教義を共有する人々によって形成されました。
一部の秘密結社は、財産や権力を維持するために、政治的な活動にも参加しました。
また、秘密結社は知識や技術の共有、文化的な交流、芸術の支援などの面でも活動していました。
しかし、現代においては、このような秘密結社が支配層によって活動しているという明確な証拠はありません。

神秘主義を信奉する著名人

マドンナ
有名なポップスターであるマドンナは、カバラ(ユダヤ教の神秘主義)に傾倒しています。

マドンナは長年にわたって神秘主義的な要素を含んだ作品やパフォーマンスを発表してきました。彼女の音楽やビデオには、カバラなどの神秘主義的なシンボルやアイデアが取り入れられています。
また、彼女は自分自身を「ライトワーカー」と呼んでおり、スピリチュアルな実践や瞑想を行っていることを公言しています。
彼女はまた、自分のファッションやスタイルにも神秘主義的な要素を取り入れ、エジプト神話やカバラのシンボルを用いた衣装やジュエリーを身に着けています。
彼女の神秘主義的な要素は、創造性や表現力を高め、自己探求や成長につながると彼女自身が語っています。


彼女はカバラの教えに基づいた団体「ライト」の支援者であり、カバラに関する本を出版するなど、その影響力を広めています。

ジェイ・Z
ジェイ・Z(本名:ショーン・コリー・カーター)は、フリーメイソン団体に所属しているという噂がありますが、公式には否定されています。

一方で、彼の楽曲やパフォーマンスには、フリーメイソン団体や神秘主義的なシンボルが頻繁に登場することから、一部のファンや批評家からは、彼がフリーメイソンや神秘主義に傾倒していると考えられています。

ただし、彼自身は公にフリーメイソン団体との関わりを認めたことはありません。

ダライ・ラマ
ダライ・ラマは仏教の指導者であり、仏教においては密教が神秘主義的な要素を持つとされています。
ダライ・ラマ自身も密教の修行を行っており、その中でタントラと呼ばれる聖典を研究しています。
タントラは、仏教の教えをより深く理解するために必要な秘密の知識を含んでおり、神秘主義的な実践を行うための手段として重要視されています。
また、ダライ・ラマは宗教間の対話や平和に関する活動でも知られており、これらの活動においても、神秘主義的な要素が含まれる場合があります。

シェール
歌手で女優のシェールは、オカルトやスピリチュアリティに関心があり、自身のインスタグラムやツイッターで頻繁にそのことを投稿しています。

シェールは長年にわたって、オカルトやスピリチュアリティに興味を持ち続けています。
彼女は自身のインタビューやソーシャルメディアで、幼い頃から霊的な経験をしていたことを語っています。

彼女はまた、タロットカードやアストロロジーなどの占い術にも興味を持っており、自分自身でも占いを行っています。
彼女は、占星術に基づいた自己啓発書を書いたこともあります。

また、シェールは超常現象にも興味を持っており、自分自身でUFOを目撃したことを公言しています。
彼女は、UFOに関する情報を収集するために独自の調査を行っており、彼女が所有する膨大な量の本や資料からは、彼女の熱心な研究がうかがえます。

さらに、シェールは瞑想を定期的に行っており、自身の精神的な健康と創造性を促進するために活用しています。
彼女は、瞑想によってストレスを減らし、心を落ち着かせることができると述べています。

総じて言えることは、シェールは霊的な探究者であり、スピリチュアルな探求を人生の中心に据えています。

ジョージ・ソロス
ジョージ・ソロス氏は、投資家、慈善家、政治活動家として知られていますが、彼は神秘主義に関心を持っていることでも知られています。

神秘主義的な世界観に基づいた団体「開かれた社会の敵」を創設しています。


ソロス氏は、自身の著書やインタビューで、カール・ポパーの思想や科学的方法論、哲学、政治経済学、そして神秘主義について論じています。

ソロス氏は、神秘主義の世界観について、非常に複雑で哲学的な見解を持っています。

彼は、神秘主義が人間の認識や人間の精神についての深い洞察を提供する可能性があると信じています。

また、神秘主義は科学的な方法論とは異なるが、人間の精神や社会の理解に重要な役割を果たすと考えています。

ただし、ソロス氏が自身の思想を神秘主義的なものと位置づけているわけではありません。

彼は自身を理性主義者と位置づけ、科学的な方法論に基づく分析的な思考を重視しています。

しかし、彼が神秘主義に関心を持っていることは事実であり、その影響は彼の思想や活動に見ることができます。

レディー・ガガ
レディー・ガガは多様な宗教・信仰に関心があり、その中でも神秘主義に傾倒しているとされています。
彼女自身が公に語っているわけではありませんが、彼女の歌詞やステージパフォーマンス、ファッションなどから、神秘主義的なイメージが強く感じられます。

また、レディー・ガガは幼少期から霊的な体験をしており、神秘主義的な世界観に惹かれているとも言われています。
彼女は過去に自身が霊的な体験をしたことを明かし、その経験が彼女の音楽やパフォーマンスに影響を与えていると語っています。

その他にも、レディー・ガガは芸術家として自由な表現を追求する姿勢があるため、神秘主義的なイメージが彼女の音楽やファッションに反映されている可能性もあります。

ラッセル・ブランド
イギリスのコメディアンで、アルコールや薬物の依存症からの回復に成功した後、スピリチュアリティや瞑想に興味を持ちました。

彼のスピリチュアリティには、ヒンドゥー教や仏教の影響があり、自己認識や目覚め、愛、慈悲、調和などが中心的なテーマとなっています。



フリーメーソンは神秘主義団体なのか?

フリーメイソンについては、一般的には宗教的、哲学的、そして神秘的な要素が組み込まれた組織として認識されています。
フリーメイソンは、会員たちが自己啓発を追求するための道具として、古代の神秘主義的な知識やシンボリズムを使用しています。
フリーメイソンは、神秘主義的な要素を取り入れているため、神秘主義に関する知識を深めるための手段として参加することもできますが、フリーメイソン自体が神秘主義団体であるわけではありません。
フリーメイソンは、宗教や政治の自由、人道主義的価値観、そして個人の自己啓発など、様々な理念を抱えた国際的な組織です。

一方で、フリーメーソン団体には様々な派閥があり、神秘主義に傾倒している人々もいれば、宗教的な要素を排除して純粋に道徳的・人間性を高めることに焦点を置いている人々もいます。

フリーメーソンは、その歴史を通じて様々な宗教や哲学に影響を受けており、神秘主義的な要素も含まれることがあります。
例えば、一部のフリーメーソンの団体では、カバラやタロットなどの神秘主義的な知識を学ぶことができるプログラムを提供しています。

ただし、フリーメーソンには一定の入会要件があり、一般的には信仰の自由や道徳的価値観を重視する傾向があるため、神秘主義に傾倒しているとされる団体や個人がいても、全てがそうではありません。
また、フリーメーソンはあくまで個人的な道徳的・哲学的な成長の場であり、政治的な影響力を持つ団体ではありません。



    

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