太平洋戦争終盤を象徴する爆撃機

太平洋戦争を語るうえで避けることが出来ないのがB29爆撃機である。スーパーフォートレス(超空の要塞)とも言われたこの機体。

米軍は戦略爆撃機としてB17、B24両爆撃機を配備していたがB17は被弾に強いものの航続距離と爆弾搭載量が劣り、B24はB17を上回る航続距離と爆弾搭載量があったものの被弾に脆く損害が多かった。

そこに爆弾搭載量、航続距離、防御力で両者を上回る性能を持って登場したのがB29爆撃機である。


未来から来たかのような爆撃機

B29は高度10000m以上で飛行することが可能で爆弾搭載量は最大約9000kg。

最大航続距離8321km。

最高時速654km。

防御用の銃座はリモコン式、機体内は与圧出来るため、乗員の身体的負担は他の爆撃機よりも軽減される。

日本のゼロ戦の最大速度を超える速度を有し、他の日本軍戦闘機でも高度10000mまで上昇出来ても空気の薄さから機体のコントロールが難しくパイロットの技量でカバーするという絶望的な戦いを強いられた。

まさに超空の要塞の異名がふさわしい機体だった。

B29の意外な弱点と、それを補うアメリカの物量

B29は完全無欠の爆撃機と思われるが意外な弱点があった。

それはエンジンの信頼性の低さである。B29に搭載されていたエンジンは出力が高く先進的で意欲的なものだったが、その構造と使用された素材が仇となり火災が多かった。

B29試作1号機もエンジンの不具合により墜落しているが、「壊れやすいなら交換のエンジンを沢山作ればいい」というアメリカらしい物量作戦によって、問題の根本は解決しなかったものの作戦行動に支障が出ないようにしていた。

これは当時、アメリカ以外の国には出来なかったであろう。

そして、アメリカだからこそ作れてアメリカだからこそ運用できた爆撃機だ。


原爆搭載と冷戦の小さなきっかけ

そして、B29は広島、長崎への原爆を投下した機体で有名である。

当時の原爆は技術的な問題から大きく重量があった。

B29以外に搭載できる航空機は存在せず、終戦後の東西冷戦においてアメリカの大きなアドバンテージとなるはずだったが、ソ連は自国内に不時着したB29を徹底的に調べ上げ、1947年にTu4という見た目にはB29と全く変わらない戦略爆撃機を完成させた。

この爆撃機によってソ連もアメリカ本土へ原爆を投下できる爆撃機を手に入れソ連崩壊まで続く東西冷戦の序盤の重要な機体となった。



オカルトマニアックス 軍事カテゴリ
ページのトップへ戻る