ロスチャイルド家とは何か?
ロスチャイルド家とは?簡単に言ってしまえば
ロスチャイルド家というユダヤ系の一族は、マイアー・アムシェル・ロスチャイルド(1744-1812)が銀行家として成功するまでは、ユダヤ人であるために隔離地区で生活し、貧しい暮らしをしてきた一族だった。
実際にマイアー自身も、隔離地区で生まれている。
現在のロストチャイルド家は、簡単に言ってしまえば、世界の銀行家ともいわれるほど、世界経済に大きな影響力を持つ一族のことを差す。
本当かウソか、総資産は1京円とも言われている。
ピンとこない金額ですが、1000兆円の10倍と言えば、理解できるかと思う。
一般人には一生ご縁がない金額である。
しかしながら、この一族は、元々は王族や貴族の出身ではなかったのである。
成功のきっかけは戦争
「多くの仕事をしようとする人は、今すぐ1つの仕事をしなければならない」マイアーが言った言葉である。
努力家であったことは間違いない。
しかし、この一族が成功したきっかけが戦争(ナポレオン戦争(1799-1815))だったということを知ると、何とも言えない気持ちになる。
マイアーは成功したのち、子供たちをヨーロッパ中に派遣した。
それぞれに成功をし一族の力を高めていくのだが、中でもイギリスに派遣した三男のネイサン・メイアー・ロスチャイルドの功績はロスチャイルド家が世界を支配する足掛かりを作ったと言える。
ネイサン・メイアー・ロスチャイルドの功績
ナポレオン戦争で誰もがナポレオンが勝つと思っている時に、ネイサンはイギリスの勝利を確信し、その時、皆が売り払ったイギリス国債を買い占め、資産を一気に2500倍にしたという。
戦争と富は今も昔もつながっているが、恨みも買いそうな成功談ではある。
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成功の後には危機
成功は永遠には続かない。ロスチャイルド家ほどの一族でも例外ではなく、20世紀に入ると名前が大きくなりすぎてしまった感があった。
そこにユダヤ人を敵視するナチスドイツが登場する。
ナチスはユダヤ人が富を牛耳っているという例として、ロスチャイルド家は分かりやすい攻撃対象となり、財産没収などの迫害を受けた。
最終的に、収容所へ送られて、命を落とした一族のメンバーもいた。
戦争がきっかけで大きな富を得た一族だが、また戦争で今度は富を大きく失うことになった。
そして、初代がヨーロッパ中に派遣した一族も、財産がなくなっただけでなく、後継ぎがいなかったりしたことも重なり、最終的にはロンドンとパリの一族のみが残り、後は途絶えた。
ロスチャイルド家の復興と野望
第二次世界大戦後、ロンドン家とパリ家のロスチャイルド一族は復興と更なる世界支配に向けて動いた。
そして、2003年、両家はまた1つになった。
これだけ聞くと、廃れてしまったかのようにも見えるが、それは、当初世界の経済の半分を掌握していたという時代から比べてのことである。
現在のロスチャイルド家
ロックフェラー、モルガンと並び、ロスチャイルドは、今も世界三大財閥の一角をなす。
また、ロスチャイルドというと金融をイメージするが、ボルドーワインの5大シャトーのうち、2つはロスチャイルド家が所有している。
ロスチャイルド家とは一生接点がないと思っているあなたも、ちょっと特別な日に飲んだボルドーワインが一族所有のワインということも無きにしも非ずである。
ロスチャイルド家ほどの成功は無理でも、成功のために止まらずに次の一手を打つしかない。