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不良のケンジは、将来が見えなかった

25歳のケンジは、10代の頃、町内で有名な不良少年でした。
恐喝、傷害、バイク窃盗などを繰り返し、1年の少年院経験をしたものです。
家庭環境は、スナック勤めの母親だけという母子家庭からグレだします。


父は、ケンジが小学校6年生の時、運送会社で働いていました。
しかし、トラックを運転中、事故で死んでしまいます。
そこから、ケンジは犯罪に手を染めるようになったものです。

少年院出所後も、反省の色なく母親を心配させる事をしてしまいます。




バイク事故で下半身不随に

ある夜、友人と楢原ケンジは、バイクに乗って走っていた時です。
右折しようとして、前から来たトラックに衝突しました。

「ガッシャン」

楢原ケンジと友人は、バイクから落ちて事故になります。
後ろに乗っていた友人は、腕の骨折で済みましたが、
楢原ケンジは、運悪く背中の骨を折ってしまいました。

救急車で運ばれた楢原ケンジは、すぐに手術をしましたが、
医師から伝えたのは、

「あなたは、もう自分の足では歩く事は出来ません。」

というショッキングな言葉です。




生きる希望を失う

楢原ケンジは、いわゆる「下半身不随」という重傷を負ってしまいます。
腰から下の感覚はなく、上半身だけ動く状態です。
それから、入院生活が長く続くケンジは、生きる希望を無くしてしまいました。

「これから、俺は外に出て歩く事が出来ないなんだな。」

心が虚しくなり、気持ちも沈み自分を責める事に変わって行きます。

「俺が悪いんだ。自分がバイクに乗らなければこんな事にならなかった。」

ケンジの目から、悲しい涙が溢れ出します。




障害者バスケットに目覚める

半年後、ケンジは病院から退院しますが、車イスでの生活が始まります。
そんなある日、テレビを見ていると車イスに乗った人がバスケットをしている光景でした。
体育館で車イスが動き周り、ハードな感じですが面白そうです。

「あれやってみたい。」

ケンジは、母に伝えると市役所へ問い合わせてくれます。
すると、市内に車イスバスケットを行っているチームがあったものです。
母親とケンジは、その体育館に行き見学をしました。

チームの監督から、ケンジに

「いっしょに、やってみないか。」

と、誘ってくれて喜ぶケンジ。
その後、ケンジは、車イスチームに入り休日にバスケットをして楽しんでいます。
現在は、プレーも上手くパラリンピック候補になるほどの選手です。

「もっと上手くなって、パラリンピックに出たい。」

と、ケンジはバスケットを通じて生きる希望に変わり、不良から健全な精神を取り戻しました。




    

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