「実話〜動かしてはいけない祠の話」

〜日本は神様があふれている〜

日本には八百万(やおよろず)の神様がいる。
この八百万というのは比喩で、たくさんの神様がいるんですよ、という日本ならではの考え方がある。
山や川、屋根や門にも神様がいる。
その中でもポピュラーなのは「お稲荷様」ではないだろうか。


お稲荷様と言えば狐だが、実は狐は神様ではない。
(厳密に言えば狐が御神体の神社もわずかにある)
狐は神様の眷族で、神様の使いとして存在している。


多くはウカノミタマや吒枳尼天を祀っている。

新宿の小田急デパートの屋上に豊川稲荷があったり、個人宅でお稲荷様を祀っているお宅があったりと、私たちの暮らしには神様が溶け込んでいるのだ。

〜動かしてはいけない祠や社〜

さて、そんな神様を祀る祠が邪魔だからと撤去して、祟りがあったと聞いたことはないだろうか。
この現代に祟りだなんて馬鹿らしく思うかもしれない。
しかし実際に不幸が起きてしまった事例がある。
昔からある祠や社を動かすのはくれぐれも慎重に行ってほしい。


〜改築のために買った土地の祠を撤去した会社の話〜


これは、埼玉県のA市にある企業で、実際に起きたことだ。
この企業は新しく土地を購入して新社屋を建てることになった。
そして、その土地には古い祠があったのだ。
だが、その祠は地主が引き取る事になり、魂抜きの儀式がきちんと執り行われた。
そして工事が始まった。




しかし、工事業者が工事を始めた初日、目の前で交通事故が起きた。
そこは交通事故が起きるような場所ではない。
工事業者は信心深い人が多い。
おかしいと思い、会社に「祠の魂抜きの儀式はやったようだが、工事する土地自体の地鎮祭はやったのか」と問い合わせた。


すると、会社側は「地鎮祭はやっていない、やるつもりもない」と回答が来た。
会社は無駄な金を出したくなかったようだ。
魂抜きの儀式の代金も地主が出したものだった。


結局、工事業者が自分で地鎮祭を行ったという。
そして無事に工事が完了して新社屋が完成した。
新しい社屋に怪奇現象など皆無と思われるのだが、怪異は始まっていたのだ。


〜出勤を嫌がる夫〜

Bさんは困っていた。最近新社屋に勤務する事になった夫が「会社に行きたくない」というのだ。
元々昔から「見える人」である夫の言動には慣れていたBさんだが、「会社に行くと雰囲気が悪い」「弁当いらない、飯が食える場所じゃない」など言うのだ。
夫以外も「なんだか気分が悪い」と言う社員もいるようだ。


今までの経緯を夫から聞いていたBさんは不思議に思って夫に尋ねた。
「祠も魂抜きして、地鎮祭もやったんでしょ、何が問題なの?」
すると、夫の返事は信じがたいものだった。


「いや、あの祠、神様が夜寝るのに帰ってるだけで昼間はいないんだよ。
昼間いないのに、日中に魂抜きの儀式やっても無駄なわけ」
「え、じゃあ神様はどうしてるの?」
「家がなくなってそのへんウロウロしてる」


「!?」




その後、誰もいないのに社内でドアを閉める音が何回もしたり、人影が走り去ったりなど、社内全体で怪異が続いた。
そして、なんと新社屋で自殺者が出てしまった。第一発見者はBさんの夫だった。
怪異と関係は不明で、心を病んでいたようだが、これによって新社屋の雰囲気は更に重苦しいものになった。

〜K神社のお札〜

その後、自殺してしまった社員の母親が、近所の有名なK神社のお札を持って会社にやってきた。
そして申し訳ないと、第一発見者のBさんの夫にもお札をくれたそうだ。
現在、Bさんの夫曰く「ウロウしていた神様の姿が薄くなってきた」とのこと。


それと同時に社内の怪異も減ってきていて、Bさんの夫も弁当が食べられるようになりつつあると言う。
Bさんは夫が半年ぶりに「会社に行きたくない」と言わなくなってホッとしたそうだ。



〜消えつつある神様〜

しかし、気になるのは「神様の姿が薄くなってきた」ということだ。


消えつつある神様は、その土地を日中にパトロールして守っていてくれたのではないだろうか。
祠である家を失い回復できず、今まで抑えていた魑魅魍魎が新社屋にあるその土地に現れて悪い影響を与え、その結果自殺者まで出てしまったのではないだろうか。
もし、会社側が最初から土地や祠に対して誠実に向き合っていたら、結果が違っていたかもしれない、
今はK神社のお札によって、一時的に怪異を抑えられるかもしれない。
だが、会社側が根本から神様に対する考えを改めないと、また不幸が繰り返されてしまうだろう。

〜最後に〜

日本には八百万の神様がいる。
でも、ひょっとしたら今この瞬間にも、一体の神様が消えているのかもしれない。


時にはそんな神様の存在について、意識してみて欲しい。
そして、今まで人々のために心を砕いてきてくれた神様に対して、せめて最後に感謝の念を伝えてはいかがだろうか。


本当に、有り難うございました、と。





    

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事故で動かせなかった羽田大鳥居の現在
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