キャンプ場での恐怖体験

長野県のとあるキャンプ場での恐怖体験

私は霊感が少しあるようで、これまで何度か怖い心霊体験をしたことがあります。
その中でも一番怖かった体験についてお話します。
10年ほど前のゴールでウィークに、夫と二人で長野県の大〇峠キャンプ場とい公共のオートキャンプに行ったときの体験です。
キャンプ場ガイドに「管理人有で、水場、トイレ完備」と好条件で紹介されており、何よりオートキャンがブームだった当時に、利用料無料だったのが決め手となり、そこに決めたのでした。
今となっては、タダほど怖いものはないと、思えます。
観光客が多く訪れる有名な旧中山道沿いの宿場町を通り過ぎ、山間の細い道を暫く進んだ先の電灯もない暗い石造りのトンネルを抜けた所にそのキャンプ場はありました。
そこは鬱蒼とした杉の林に囲まれた山間の静かな場所で、入り口から奥に向かって幅の狭い緩い傾斜地が続き、さらにその一番奥にひっそりと東屋がありました。
管理棟で利用手続をした後、「雨が降っても安心だから」という管理人さんの勧めにしたがって東屋の下にテントを張らせてもらうことにしました。
その日の他の利用者は、日中に20人ぐらいグループが日帰りでバーベキューを楽しんでいるほか、数グループがテントを張っていました。
好条件のキャンプ場にしては利用者が少ないなと思いました。

夜になると日帰りの利用者が姿を消し、残りは私たち夫婦と2、3のテント利用客だけとなりました。

私たちのテントは敷地の一番奥でしたので、他の利用者のテントとは数十メートル離れていました。

食事を作って食べて、ゆっくり寛いで、さぁ寝ようと寝袋に入り、ランタンの灯りを消してしばらくすると、どこからか小さなラジオのような音が聞こえてきます。
最初は「誰か他の利用者がラジオを聞いているのかな?」と思いました。
しかし、その後ラジオの音は段々大きくなってきます。
そして、音も次第にはっきり聞こえるようになってきました。
どうやら大勢の人々のざわめき声のようです。
聞こえてくるのは、男性の低い声や怒鳴り声、女性のひっきりなしの話し声、時々悲鳴のような声まで。
お互いに会話をしているようでもなく、それぞれが好き勝手に何かをしゃべり続けているようでした。

恐怖を感じて、隣で寝ている夫に「何か聞こえない?」と声をかけると、「ラジオだろ」という返事。

自分だけでなく夫にも聞こえていたので少し安心しました。
しかし、その後も話し声は続き、さらに声が大きくなってきます。
まるで私たちのテントを取り囲んで近づいてくるかのように。


恐怖で到底寝ていられず、ついに夫にお願いしてテントのファスナーを開けてもらいました。「ラジオだよ」と取り合う風でもない態度の夫の顔も恐怖でこわばっていました。

夫が、テント入口のファスナーをゆっくり下ろして恐る恐る外を覗くと、その瞬間、あれほど大声で聞こえていた人の声がピタリと止んだのです。

意を決して二人で外にも出てみたのですが、人の気配もラジオの音もなくシーンとしているばかりでした。
呆然としながらテントに戻り、再び寝袋に入ってしばらくすると、また、あの話し声が聞こえてくるのです。

再度テントの外を確認しました。
しかし、テントを開けると今度もまた人の声をピタリと消え失せました。
その晩、何度も同じことを繰り替えました。結局、声の正体は落武者の霊の悲鳴だったのでした。
その晩は、二人とも朝方まで落武者が戦っているので眠ることができませんでした。
翌日、本当は3日滞在するはずだった予定を切り上げて、帰宅しました。








恐怖体験の総括

帰りの車中で歴史好きの夫が語ったところによると、あの場所は、戦国時代に戦闘に敗れて山中を逃げた兵たちが、たくさん敗残兵狩で命を落とした場所だとのことです。

本当のところ、私たちがあの晩に聞いた大勢の人々の話し声がその人達のものだったかは分かりません。
しかし、私がこれまで経験した恐怖体験の中で群を抜いて恐ろしい体験だったことは間違いありません。



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